味が出た

遺跡巡り第一弾として、テオティワカン遺跡に行ってきた。


遺跡の感想から言うと、ただでかいだけで、たいしたことはない。しかし道中に、味が出る場面があった。


遺跡は、バスで1時間程走った郊外にあるのだが、20分も走ると窓の外は、ビルや商店が立ち並ぶ都会の様相から、山の斜面に庶民の家々が所狭しと立ち並ぶ、見たことのない風景に変わる。チベットのラサをもっと庶民的にしたようだ。


私はしばらく、その風景に見とれていた。


すると、後ろのほうから哀愁漂うギターの弾語りが聞こえてきた。振り返ると、通路で男2人が歌っている。彼らはティオティワカンに行く前の、雰囲気作りをしたのだろう。


窓の外の風景とその弾語り口調が妙にマッチし、私はいたく満足した。